猫町倶楽部 東京藝術部2015.09.06_第14回定例会のケータリングを担当しました
こんにちは。
このブログは『あなたの"ふつう"をあつらえる』未来食堂が開店するまでの日記です。
日曜オープンに向けて慌ただしく過ごしています。
大工さんとも仲良くなれたのに、今日で大工仕事が最後というのがすこしさみしいです。
右下の差し入れボックスのお菓子が、残り少なくなっていくのが悲しい。
昨日は食器を置きました。皆様に使って頂く食器です。
さて先日、開店前の最後のケータリングを猫町倶楽部さんにて務めさせて頂きました。今日は簡単にその報告をしようと思います。
猫町倶楽部とは
日本全国で読書会を開催しているコミニティ。
本を読む目的は「人生を豊かにすること」です。
本を自己完結した閉じられたものとしてでなく
もっと開かれたツールとして扱うこと。
未知なものとの出会いを生み出し人生を豊かにする読書。
それをプロデュースするのがこの猫町倶楽部です。
http://www.nekomachi-club.com/about/index.php
素晴らしいです!
自分もかなり本を読むほうで、自分と同じような人がいる空間というのも個人的に引きつけられる要因ですし、なによりも未来図書(未来食堂の蔵書を自由に楽しめるサービス)のコンセプトは「知らない世界も面白い」。未来食堂の考えと非常に似ている猫町倶楽部は、読んでいる本のラインアップもいい感じで、私はひと目でファンになってしまいました。
■アウトプット勉強会(ビジネス書)の課題本
第1回カーネギー 『人を動かす』
第2回スティーブン・R・コヴィー 『七つの習慣』
第3回チャルディーニ 『影響力の武器』
…
【参考】名古屋文学サロン月曜会(文学)の課題本
第1回夏目漱石 『こころ』
第2回森鴎外 『高瀬舟』
第3回永井荷風 『腕くらべ』
猫町倶楽部 - 読書会について
自分と似た嗜好の人たちが集まる猫町倶楽部で未来食堂のアピールができればとてもいい宣伝になる!と考えたことと、何よりも自分が猫町倶楽部の感じが凄くいいと思ったので、開店前で慌ただしくなることは承知でケータリングを引き受けさせて頂きました。後述する、今回のテーマである美術鑑賞会のケータリングというのも、コンセプチュアルで頭を使う感じが楽しそうだと思いました。
コンセプト
今回は『美術』をテーマにした読書会。
読書会の前に「美術館」をテーマにした美術展の鑑賞会もあり、このスピンオフとして読書会が企画されました。ケータリングはこの読書会で行います。
美術館そのものをテーマにAからZまでの36個のキーワードを事典風に構成
No Museum, No Life?―これからの美術館事典 国立美術館コレクションによる展覧会 | 東京国立近代美術館
自分も実際に美術展に足を運び、雰囲気を掴みました。
未来図書は自分の蔵書なのですが、アート関係の本も沢山あります。
ちなみに開店後2週間の蔵書はこんな感じ(2週間ごとに入れ替わります)
http://miraishokudo.com/
日頃の慌ただしさを一時忘れ、美術館の静謐な空気を楽しみました。
鑑賞会のもお伴させていてただき、計三回足を運びました。アート、しかも多分にメタでコンセプチュアルな展示なので、ここからフードにどう落とすのかすぐには答えが出せなかったためです。今回もnicoiconの倉又さんの手伝いを借りて、会にあったケータリングをあつらえていきます。
猫町✕未来食堂 の舞台裏
美術館で展示されていたのは、美術品そのものというよりもその舞台裏でした(展覧設備や壁材の紹介など)。ですのでコンセプトもケータリングの舞台裏にしようと決定。
とはいえバランスが大切です。ケータリングのことばかり語っていても、見ている方は楽しくありません。そこで、猫町のイニシャルNKMTを題材にテーマを決め、それに合わせたケータリングのコンセプトを考えることにしました。
イニシャル(ABC…)に対応したテーマとその展示という立て付けは、今回の美術展の方法に倣いました。
美術館そのものをテーマにAからZまでの36個のキーワードを事典風に構成
未来食堂が考える「N」「K」「M」「T」
Nから始まる食材を使って…程度では”あつらえ”のレベルまで昇華できているとはいえません。今回の美術展を真似、POPはある程度コンセプチュアルにします。
硬い文調で、今回テーマの美術展を真似ています。
NAME
ケータリングを”料理の提供”と捉えた時に、欠かせない概念が料理名ということになろう。ケータリングが、言語という明確な手段でプレゼンテーションできるものは唯一、料理の名前である。そのため、イベントを想起させる、オリジナリティある名前が求められる。会のイメージを元に料理を作り、ネーミングする。今回は、紫色をベースに猫の型に繰り抜いた野菜をアレンジしサラダを作り上げた。果たしてこのサラダの名前は、”猫町サラダ”である。
実際の猫町サラダはこちら。このサラダは会の名前を冠するため特に力を入れました。パフェグラスに色を重ねて華やかに。上に乗っているネコは大根を型抜き紫キャベツで染め付けたもの。
KARAGE
ケータリングは、インパクトを求めながらも、万人受けする料理を出し満足度を上げることも重要である。唐揚げは、どんなケータリングで出しても好評なメニューのひとつ。気楽に話の合間に摘んで頂ければ、これにまさる喜びはない。
気楽な唐揚げ。きゅうりのステッィクを食感のアクセントに。
MARUI
ケータリングは通常の食事とは異なり、見た目のインパクト・食べやすさが求められる料理である。例えば、通常であれば茶碗と箸で食べる白飯を例にとって考えてみる。この白飯で、食べやすさと見た目のインパクトを兼ねた『爪楊枝で食べられるおにぎり』を作ってみた。「インパクト」と「美味しさ」を両立するよう、もち米を特定の比率で混ぜ込んでいる。インパクトがありながらも美味しい料理、これがケータリングの目指す姿である。
見た目のインパクトを重視して、カップいっぱいに詰め込まれた丸いおにぎり。ちょっとアートな見た目です。
TALK
猫町倶楽部第14回目定例会後の今回の懇親会、一番重要なものは言うまでもなく参加者皆様方の楽しい会話(TALK)である。ケータリングはその主役を支える影役者にすぎない。ということで今回は、楽しいTALKのきっかけとして、猫町倶楽部スタッフの方から頂いた質問を織り込んだオリジナルのフォーチュンクッキーを作成した。テーブルで花を咲かすのもよし、自問自答で楽しむのもよし。影役者はただただ、素敵なTALKを願うばかりである。
試作を4回(!)繰り返したフォーチュンクッキー。薄く焼くポイントがようやく4回めで掴めました。
中に、スタッフのかたが考えてくれた質問が入っています。これをネタに花を咲かせているテーブルもあり、目論見も成功といった感じでした。
倉又さんがデザインしてくれたNKMTの展示。
美術展の空気を真似、正方形でかっちり感を出しつつも崩して配置することでアート性を表現しています。
それぞれの頭文字の下には、コンセプトと説明を載せています。字体も美術展を真似ています。
壁には猫町鑑賞会で皆さんが着けていた猫町バッジの写真を並べて。個人が写らないように配慮しながらも猫町の人たちがみんなで鑑賞している様子を表現しました。
格子状に並べてきちんと感を出します。正方形で展示と形を統一しています。
展示の説明をしました。コンセプチュアルなだけにちょっと説明が難しかった!
未来食堂の宣伝もさせて頂きました。ありがたいことです。
猫町倶楽部は、自分が読んでいたり興味を引く本をテーマにした読書会も多く、私も又ふらっと会に参加していることと思います。気の合う方々と知りあえて、とてもいい機会に恵まれました。
外でご飯を出すのもこれで最後。
ここから先は未来食堂でお待ちしています。
ご覧いただきありがとうございました。いつか、お会いしましょう。
http://miraishokudo.com/