未来食堂日記(飲食店開業日記)

あなたの”ふつう”をあつらえる、未来食堂が開店するまで

2015年秋開店予定。神保町が第一候補。
本当に神保町徒歩3分の物件が見つかりました。
千代田区一ツ橋2−6−2 日本教育会館様B1。小さな定食屋です。

開店2日目にランチを50円値上げした理由(一週間の報告など)

こんにちは。
このブログは『あなたの"ふつう"をあつらえる』未来食堂が開店するまでと、その後の日記です。
 
13日にOPENし、あっという間に一週間が経ちました。
OPEN一週間後のこの連休で、体制の立て直しを計画していたのでまずは一息という所です。
 
実際にお店が始まり、気づいたことや今後の課題を簡単に報告したいと思います。

 

所感

開店一週間にも関わらず、最低でもランチ1.5回転はするなど好調な滑り出しを見せています。
「OPENしたんだね〜看板見てたよ〜」と言ってくださるお客様もいらっしゃり、契約初日から目を引く告知をしていて良かったです。 
早くも割引券(初回お会計時にお渡ししている100円引券)を使ってくださるお客様もいて、ご愛用を切に有難く感じています。

 
ブログでも開店当初は注目され、普段の3倍近いPVを記録しました。

(普段1300PV程度というのも、考えるとすごいです。客数12席なのに…)


 

気づいたこと

やってみて気づいたこと、それによる変更点は以下のとおりです。
 

両替の非効率さ

両替は非効率な作業。よってランチを850円から900円に変更。

当初の予定はランチ初回850円、2回目以降800円(50円割引券使用)。日替わり一種類にしぼり効率的に動くことで、近隣のランチ価格(約930円)よりも安い値段で提供するのが狙いでした。しかし、初日が終わりお金を数えてみると50円玉がすっからかんなのです。
 
ここでようやく気づいたのですが50円玉は殆どレジに残らないのです。例えば850円丁度で支払ったお客様がいたとして、一枚はキープできますが、その後に必ず1000円ないし900円を支払うお客様がいらっしゃいます。つまり50円玉は入ってくる数よりも出る数のほうが圧倒的に多いのです。

このままでは、毎日50円玉を用意する必要があります。ある程度まとめて両替するにしても、両替にはお金がかかります。なによりも、両替のために銀行に行く時間はお客様のために使っている時間とは言えません。本質的な時間ではありません。それならば両替にいく時間をもっと本質的な時間(お客様のために使う時間)にシフトするべきです。
 
店の会計をみている夫(銀行員)にすぐ連絡をし、ランチの値段を850→900、割引券を50→100円に変えることが問題を生まないことを確認してから、すぐに割引券とメニューを刷りなおしました。

100円玉の減りは50円玉と比べると圧倒的に遅いので、両替に行く必要性が殆どなくなります。
また、2回目以降では当初と同じ800円になるので迷惑も最小限になることと、平日初日に人が来すぎた(後述)という経緯もあり、ランチの値段を値上げしました。
 
価格は大事なことなので、今後の動きを見て随時修正を重ねていきたいです。

 

人数カウントは手間である

来客数をもれなくカウントすることは不可能。よって諦めました。

一日の来客数を数えるのは当然だと思っていましたが、実際にやってみると人数をもれなく数えるのはすごく難しいです。注文を取る形式であれば、伝票に注文と人数を書くことで漏れが防げますが、未来食堂はオペレーション簡略化のため日替わり一種類。注文を取りません。会計の時に「正」の字を書くこともやってみましたが、100%書ききることは難しい。ボールペンがつねに同じ場所に無限個ストックできるのであれば可能かもしれませんが。。記録するからには絶対に間違えない運用でないと意味がありません
一般的な伝票記入方式であっても、後からそのテーブルに合流したお客様は往々にして記入が漏れるものです。また、人数カウントはお客様のためというよりも店側の都合。例えば23人と25人に大きな差はなく、大体の概算がわかれば仕込みは事足ります。会計上も必須ではないので、人数はデータから落とすことにしました
 
ただ、オペレーションが向上すれば人数カウントする人的コストも払えるようになるかもしれません。

 

在庫ロスがほぼゼロ

メニューが日替わり一種類、小鉢で余った食材を調理でき、夜はあつらえなので、殆ど食材にロスが出ない。

メニュー数がなくあれこれ仕込みをしないため、在庫ロスは少ないだろうと思っていましたが、実際にやってみると殆どロスがでません。残った野菜は味噌汁の具にできるし、ちょっとしたおかずを作って小鉢としてお出しすることも出来ます。夜のあつらえは今日の冷蔵庫の中を一覧で紙に書いてお客様にお渡しするので、このために特別に買うものがなく、ここでもロスが出ません。
 
ロスが出ないと原価が下がるため、同じ原価率で更にお客様に良いものを提供できます。
ただ、まだ発注も未熟なため、ある程度食材の幅を揃えながらロスをゼロに近づける努力は引き続き行っていきたいです。

 

今後の課題

料理の習熟

卸さんによって違う発注方法や、新しい器具や食材を使っての調理なのでまだまだ料理が本調子ではありません。大事なところなので日々精進していきます。
 

オペレーション練り上げ

特に平日一日目の月曜はランチ4回転という数字がでました(飲食店で働いたことのある方ならこの数字に驚かれるはず)。メニューを日替わり一種類にしぼり、オペレーションを練っていたのでサーブが遅れることがなく結果的にこの数字になったのだと思います。とは言えこの日はまかないさんが2人もいて手伝っていてくれました。一人でランチ3回転を年末までのゴールに、更にオペレーションやハード設計を練り上げます。

 

効率的な掃除

飲食店のダウン作業(閉店後の清掃作業)は、だいたい何処も大変なのですが、未来食堂は特にとことんオープンキッチンのため、掃除が特に大変です。

 
掃除をサボっているとすぐにお客様にバレてしまいます。
ここまでオープンにするかは、自分自身かなり迷いましたが、見られている緊張感で清潔さを保ち続けようと決め、極限まで開口部を大きく取りました。
 
シンドくては続かないので、楽な掃除方法を早く組み立てたいです。清掃会社で修行すれば良かった〜と思いました。

 

看板を作る

まだ看板がありません。10月頭には看板をつけて何屋か分かるようにするのが目下の課題です。

ロゴを作ってくれた倉又さんからのプレゼントを暫定看板にしています。人の歩くメイン通路からでは視力が10.0位ないと認識できないのがネックです。

 

夜の来客者を増やす

夜は殆ど人が来ません。ビジネス街という立地もありますが、店として認知されるのもまだこれからと言ったところだと思います。来店時に夜や蔵書のお知らせ(あつらえ通信や図書通信)をお渡ししているので、興味のある方がぽつぽつこられる感じです。
カウンターが低く、天井も抜けがある作りなのでカウンターに座ったお客様同士で緩やかな会話も広がり、バーのような人の家のような隠れ家のような、とても良い感じの空気が漂っています。ランチピーク以降は、無理に宣伝するのではなく、未来食堂が好きなちょっと面白い人が来てくれることでさらに良い空間になっていくと思うので、あまり気にしてはいません。他の課題を解決した時に自動的に解決される副次課題だと思います。

 

まかないオペレーションの組み立て

50分お手伝いで一食サービスのまかない。
スムーズに動くためにもオペレーションやガイドをさらに充実させていきます。
http://miraishokudo.com/makanai
 
ちなみに10月以降はまかないさんが殆どいません
大ピンチです。。『大丈夫か未来食堂…』と思われた方は是非御連絡をお願いします!

 
まだまだ乱気流に揉まれている未来食堂号ですが、これからも日々精進して参ります。

 
そういえばHPも、内装写真を追加してより良くなりました。
一年以上前から作っていたHPにとうとう内装写真が加わり、個人的には感無量です。
http://miraishokudo.com/


 
ご覧いただきありがとうございました。いつか、お会いしましょう。
http://miraishokudo.com/

(千代田区一ツ橋2−6−2 日本教育会館様B1。9月13日OPEN。神保町駅徒歩3分)