脱サラ飲食店経営の、家族の理解(夫のこと)
こんにちは。
このブログは『あなたの"ふつう"をあつらえる』未来食堂が開店するまでの日記です。
「ずっと会社で働いていたけれど、辞めて飲食店を始めるんです」と話した時、
よく出る質問が「ご主人も賛成されているんですか?」というもの。
飲食店や自営を始めるにあたって、最初のハードルが家族の理解。
何かの参考になればと、自分のケースを少し書き留めておこうと思います。
夫
夫は証券会社のトレーダー。
会社の業績などを見て株を売り買いする仕事をしているので、経営の数字にはめっぽう強い。
未来食堂のお金周りを一任しています。
普段 数十億、数百億単位のお金を動かしている夫が「昼定食650円はちょっとキツイなあ…」などと試行錯誤している様は、傍から見ているとシュールさすら漂います。
現実的に数字を見るのが得意で、極端な話”目標設定した利益さえ出れば未来食堂は畳んでもいい”と思っている位。
畳んで欲しいという話ではないのですが、そのくらい冷静に未来食堂を捉えています。
自分
自分は昔から、アイデアを生み出したり形にすることが得意なタイプ。
「もっと一人一人に向きあうような飲食店があればいいのに」という思いから未来食堂を生み出したり、50分手伝いで一食サービスのまかない制度や、お連れ様も適用される割引券、そもそもこのブログ自体など、色んなアイデアが詰まっています。
'
(写真は割引券。持ち歩けるようミニサイズ)
凸凹コンビ
アイデアマンの私と、その実現可能性を支援する夫。
何かを始めるにはピッタリのコンビだと思います。
アイデアマンだけ集まっても現実味のない計画になってしまったり、
冷静なサポートマンだけ集まっても歯車が回りだしません。
開業にあたり、事業計画書の資産面作成/助成金の申込/銀行融資の判断/など、経理のタスクは山積みです。そんな中、その道の専門家と一緒にできるのは本当に心強いです。
「いつでも50円割引券」「あつらえの出来る定食屋」などの話で、
この人は現実味がないことばかり言っているけど大丈夫だろうか…と心配させたかもしれませんが、実はこんな心強い黒幕が控えていました。
ご安心下さい、というには早すぎますが、夫を知る人は皆口をそろえて「◯◯さんが見てるなら大丈夫」と言います。
(私の立場は一体?!)
しかしなぜ、そんな現実的論理主義者の夫が、不安定な飲食店経営を応援してくれるのか。
その理由は、出会いまでさかのぼります。
出会い
最初の出会いは大学生の頃、夫が私のやっているお店に来てくれたのがきっかけでした。
店とはいっても普通の店舗ではなく、学園祭での個人出店です。
15歳で初めて喫茶店に入った時から、いつかこんな店(※1)をやるんだと決めていた自分は、
「いつか店を出すときのために」と色んな事をしていました。
※1:「こんな店」を説明する語彙は当時は持っていなかったのですが、
今から振り返ると、いわゆるサードプレイス的なあり方に感銘をうけたんだと思います。
学園祭での個人出店もそのひとつ。
(不思議図書館という名前で、今の未来図書の原型となるブックカフェ。結構好評でした。当時の記事はこちら)
友人に連れて来られて来店した夫は、翌年度からは一緒に手伝ってくれました。
これは最終年(4年生)の時の東大出店での一コマ。
ブックカフェなのに暗く、色々矛盾していたけれどなぜか好評でした。
なので、月日が流れ一緒に住むようになってからも、
いつかまた一緒にお店をやりたいねと二人で話していました。
振り返ってみると、理解を得るにあたって、私が作った空間に夫も一緒にいたことが良かったのかなと思います。
脱サラ飲食店開業は家族の理解を得づらい?
初めに戻りますが、これに関しての策は、頑張ってる姿を見せて認めてもらう位でしょうか。家族といっても、男性女性/独身既婚/子/家等、いろんな要素があるので一概に理解をすぐに得られるとは思いませんが、、一つ一つの頑張りを認めてもらうしかないのかなと思います。
夫が店に出ることはありませんが、こんな風に二人三脚で歩んでいます。
ご覧いただきありがとうございました。いつか、お会いしましょう。
http://miraishokudo.com/
(2015年7月オープン予定。千代田区一ツ橋2−6−2 日本教育会館様B1。)