未来食堂日記(飲食店開業日記)

あなたの”ふつう”をあつらえる、未来食堂が開店するまで

2015年秋開店予定。神保町が第一候補。
本当に神保町徒歩3分の物件が見つかりました。
千代田区一ツ橋2−6−2 日本教育会館様B1。小さな定食屋です。

”サイゼリヤ”という名のスポーツ

こんにちは。
このブログは『あなたの普通を誂える』未来食堂が開店するまでの日記です。


以前、小さな定食屋がサイゼリヤで修行する理由やその目標設定などをお話しましたが、今日は、働いている中で想像以上に凄いと感じたことを書いてみたいと思います。

コンプライアンスの観点から以下は必ずしも事実と一致しない箇所もあります。大体のイメージが伝われば幸いです
 

凄ポイント1:柔軟な人員配置

サイゼリヤは人件費節約のために、店内の状況に応じて柔軟に従業員の配置を変更します。
例えば厨房で調理をしていても、出来上がった料理を運ぶ人(いわゆるフロア業務員)がその場にいなければ自分で料理を運びます。その際になにか追加の注文があった場合はそれを承り、お客様がお見えになった場合には客席へのご案内も担当することすらあります。

こうやって書いても個々の動作は簡単なため、その何が凄いのかイメージしづらい方もいるかもしれません。しかし例えば、いわゆるレストランを例にとって考えても、フロアの人がキッチンで調理していることって相当レアだと思うのです。
※この辺りは、後一つ修行先に考えている定食チェーンがあり、そこの人員の組み方を見るとまた認識が変わるかもしれません。ポジションを決めて従業員配置を行うのは珍しくはないかもしれませんが、凄ポイントはそのポジションの広さです。

以前修行していた老舗の仕出屋では、特定の惣菜を盛りつけるのは勤務歴20年以上のお爺ちゃんだけ、という究極的な属人タスクが山ほどありました。そんな経験をもってしても、ここまで属人性を除いてタスク化出来ているのは本当に凄いと思うのです。

タスク化すると個々人の価値は暴落してしまう(誰がやっても同じなら安い人にやらせればイイ)ため、あえてブラックボックス化してタスク化出来ないようにする負のシステムが飲食業界には存在しますが、これはもう、元システムエンジニアだった経歴もありモヤモヤする点です(串打ち三年焼き一生、でしたっけ)。技術を研鑽することを否定する気はありませんが、ビジネスマンとアーティストは別の人種です。

あまり効率化脱属人化と謳っていると、未来食堂で出てくる料理がまるで味気ないもののように感じられてしまうリスクもあるのでここらへんにしておきますが。。
#「なんだか凄い職人」はたしかに凄いんだけど、そのために一生を賭ける人は今や絶命危惧種なのっ。


話が逸れました。


また、人員を配置するポジションについても場所や役割によって細かく設定されているため、「太郎さんは13時〜14時までA、14時〜15時までB寄りのC、15時〜AとD」というように細かくポジションを指示されます。
ディズニーランドではキャストの緊張感を保つため同じ作業を15分以上させず、こまめに配置を変えると聞いたことがあります。確かにサイゼリヤで仕事をしていると納得感があります。(ポジション変化回数は店舗や人に寄るため、おそらくこのメリット(集中力維持)はあまり意識されていない感じはあります)

働いている最中にポジション変更を耳打ちされることもあり、バイトというより”スポーツ”の趣があります。高回転率も忙しさに拍車をかけ、例えるならサッカーのようなチーム競技といったところでしょうか。スポーツの秋ということもあり(?)鍛えられる日々を過ごしています。

ご覧いただきありがとうございました。いつか、お会いしましょう。
http://miraishokudo.com/